所謂卒業、合格、入学のシーズンである。
自分自身はもちろん息子もあとは来年の
大学卒業を残すのみで、あらかたそういうのは
「卒業」した感じだけどやっぱりその頃の感情が
よみがえり感傷的になる。
その頃とは幼稚園でもなく小中学校でもなく高校でもなく
息子の大学入学時である。
高校までは学ぶ場所が少し移動し広がり、
内容が少し増え高度になるだけで
養い育てることに何ら変わりはない。
しかし大学へ進む場面では(うちの場合は)県外であり
自宅にはいなくなる。また生活費の一部を自ら稼ぐし、
私自身が高卒の為大学の内容は未知数である。
それらのことを含む一番大きなことは
息子はある程度自分で働き、生活し、
勉強・経験していくようになることである。
つまり「養い育てる」ことが一部終了し
語り合い見守ることへ移行する時期となる。
それは喩えるなら大学の4年間と言うのは雛が巣から離れ
飛ぶ学習や獲物を捕獲する練習をする期間と位置付けている。
そして親が子離れし、大切な大切な社会の一後輩として
接する心構えを積む期間でもあるのであろう。
来年息子が大学を卒業するときに私はどんな感情を抱くのか
その感情はそれ以降の私の心にどういう感傷を与え続けるのか
3年前、息子の大学入学時に買い揃えた家具家電を車に積み込み
自動車道に乗り込んだ時に車内に流れていたスピッツの「リコリス」を
心地よく頭の中でリピートさせながら思い描いてみるのである。