僕の日記

コーヒータイム。

 お客さんの事務所での打ち合わせ後、他愛のない雑談も終わり
ではそろそろという時だった。

お客さん「ごめんなさい、お茶も出さずに。」

私「いえいえ、お構いなく。」

お客さん「まあまあコーヒーでも。」

私「ありがとうございます、じゃあ遠慮なくいただきます。」

おもむろにコップを取り出してくるお客さん。

 

 

 

 

 

 

コップがでかい!

 

コップと言うより植木鉢である・・・・
しかしお客さんが自分で飲む為に出してきたコップも植木鉢級である。
私を驚かせてやろうとかたくさん飲んでもらおうとか特別な思惑はないようである。

つまりお客さんにとってはこれが日常茶飯なのだ。

ポットから注がれる湯はいつになっても止まらない・・・・
 

お客さんは私とのトークに夢中であるが、私の興味はもっぱら彼の指先が
いつ給湯ボタンから離れるかに特化していた。

 

話に夢中になりすぎてボタンから手を離すのを忘れていないかい?
言葉に出ているのはたわいもない会話であるが、言葉にならない叫びは
私自身の頭の中で反響していた。

 

表面張力に助けられながら辛うじて植木鉢コップの中に保たれている
黒い液体は満を持して私の前に姿を現した。

あらためて確認すると中ジョッキ程度はありそうである。
どうやって飲めばいいのか途方に暮れていると、私の死角から
ベテランのスリを彷彿とさせるような速さでのびてくる手。

 

そして手の中には大量の砂糖とミルク・・・

一難去って(去ってないですな)また一難。

「いやいやいやいや」

と意味不明の言葉を発する私。

すんでの所で静止したお客さんの手を確認し束の間の安堵を覚えながら

「いや、私はブラックで大丈夫です。」

と声を絞り出す。

この上ミルクと砂糖を入れてコーヒーがこぼれないのか??
ちょっと見てみたくなった気持ちを急いで振り払う。

 

なんてこった!

出がけにコーヒー飲んでくるんじゃなかったよ!

とかうじうじ考えてしまったが

据え膳食わぬは武士の恥!

微妙に使い方間違えてますな・・・である

 

ここはひとつ堂々と男らしい飲み方を披露しようじゃあないか。

おもむろにコーヒーに口をつける。

 

 

 

熱っ!

おもむろに口をつけたつもりがなみなみと入っていたコーヒーは中ジョッキ
カップを少し傾けただけで大量に口内へと侵入してきたのであった。

しかもそれぐらいでは全く減っていない。

 

 

火傷した口であと何時間雑談すればいいんだ?!(泣)

 

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